いわゆる「商店」っていうんですかね。
「たばこ」とか「お米」とかを販売しながら、クリーニング屋もやってるようなお店。
今まで「どういう経緯でそれらの商品を扱うようになったんだ?」と思いつつも、対して深く掘り下げませんでした。
しかし先日、ひょんな事からその謎が解けました。
いつものクリーニング屋に電話したら「はい、おこめ屋です」と言われた
仕事終わりにシャツをクリーニングに出す予定だったのですが、お盆休みが近かったので、もし変則的な休みのせいでシャツを受け取れなかったら困るなと考えました。
そこで、営業時間を確認する為に初めてクリーニング屋に電話しました。
すると第一声が「はい。お米屋です。」だったので、一瞬「??」となりました。
でも声はいつものおばちゃん。
間違い電話では無いと確信し、お盆中の休み状況を確認。
問題なさそうだったのでそのままクリーニングを出しに行きました。
そしてそこで「電話だと“おこめやです”って言うんですね。」と聞いたら、おばちゃんは急に爆笑しだしました。
「あら~あなただったのねww間違い電話と思ったでしょう?ww」
そんなに面白くなかったのですが(おい)、僕としては「たばことかお米とかも売ってる“クリーニング屋”」という認識だったので、「お米屋」をメインに押し出してる感じがなんか不思議でした。
もともと「お米屋」から始まって、いろいろ販売し始めたらしい
話を聞いてみると、名前は伏せますが、こちらのお店は元々「お米の配達」がメインだったそう。
話のニュアンス的に相当昔っぽかったですね。
たぶん昭和とか平成初期くらいまでやってたんでしょう。
そんな中、稼ぎを増やす為に「たばこ」やら「クリーニング」やらの商材を販売しはじめたそうです。
クリーニング屋はいわゆる「フランチャイズ」で、こちらのお店はただ単に「中継」してるだけだそう。(受付窓口だけやってる)
クリーニングも「お店で完結するタイプ」ではなく工場に運ぶ形式なので、確かに受付さえできればどこでも良さそうです。
そしてクリーニング会社から中継マージンをもらってるという感じですね。
面白い。
今も「お米」は販売されてます。
でも棚の上にただ置いてあるだけなので、「誰が買うんだろう?」と勝手に心配してました。
もちろん需要があるから置いているんでしょうけど、それ以上に「もとはお米から始まったお店」という、おばちゃんの思い入れがあるように感じます。
ちなみにお客さんから電話番号を聞かれた際は、「“お米屋です”って言うけど、間違いじゃないからね」と毎回説明されるそう。
僕は番号をググったのでそういう警告は無かったですが、なんとも温かい話ですね。
ちなみに「子供たちがお店を継がなかったからお米の配達とかはしなくなった。気付いたらクリーニングがメインになってたねぇ。」と言っていました。
もちろんお店ごとにストーリーは違うと思いますが、街によくあるクリーニング屋さんのヒストリーを聞いて、ちょっと温かくなれた瞬間でした。
街で見かける「たばこ」や「お米」を販売してる「クリーニング屋」の正体:まとめ
というわけで、街にある「たばこ」とか「お米」とかを販売してるクリーニング屋は、もとは「何か一つの専門的な商店」だった可能性が高いです。
そして色々受け持ちだして、今のようなスタイルになった感じですね。
改めて、この世界で生き残るうえで「変化」を受け入れ時代の流れに乗ることはとても重要です。
例えば「ハンコ」という文化は、もう不要なのに、ハンコ業界の裏工作のせいで未だに残っています。
でも、時代の流れに逆らったものはいずれ廃れます。
僕がいつも伺っているクリーニング屋は、家族を守るためか、生活の為か分かりませんが、主軸の「お米」以外にもいろんなことをやっています。
そしてその結果、地域の需要を満たし、街の住人にとって無くてはならない存在になっているのです。
今の時代、「仕事」について悩む人も多いと思うし、僕もその一人ですが、なんか新しい知見が広がりそうな気がしました。