2016年4月27日の水曜日のダウンタウンで、「雨の日はフィレオフィッシュがよく出る説」が取り上げられた。
これは、一般人が投稿した内容を検証する「みんなの説」という企画の中での話だ。
実際にマクドナルドで働く者の多くも、
「雨が降りだしたからフィレオフィッシュを準備しないと」
とその”都市伝説”を把握していたようだ。
一見、雨の日とフィレオフィッシュには何の因果関係も無いように思えるが、雨が降るとフィレオフィッシュの売上が上がるのは何故だろうか?
「風が吹けば桶屋が儲かる」的な話だろうか。
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日本マクドナルド広報担当の見解
まず、マクドナルド本部も雨の日とフィレオフィッシュの関係性を究明できていない。
そんなわけで、以下は仮説に過ぎない。
仮説①フィレオフィッシュは蒸したバンズを使っておりフワフワで温かく、食べると体が温まるから
フィレオフィッシュは他のハンバーガーとはバンズ(パンの部分)が違うらしい。
確かに、蒸したパンで熱もありフワフワなら、雨が降って体が冷えた日には食べたくなるかもしれない。
が、「フィレオフィッシュは他のバーガーとバンズが違う」ということを知っている人はどれだけいるのだろうか。
私はフィレオフィッシュを何年も食べていないので分からないが、バンズ目的でフィレオフィッシュを頼む人が、雨の日とフィレオフィッシュを関連付けるに至るまでいるとは思えない。
仮説②雨で身体が冷えると揚げ物が食べたくなるから
「暖かいものを欲する」というのは、先ほどのバンズの件と同じだ。
更にバンズの件よりも分かりやすい。
フィレオフィッシュが揚げ物であるということはほとんどの人が知っている。
ただ、さっきから地味に気になっているのが、雨だからと言ってそこまで冷えに直結するかということだ。
梅雨時なんかは、雨と暑さが相まって不快指数が高くなる。それでも「温かいもの」が欲しくなるのだろうか?
番組内では、「夏でも雨が降ればフィレオフィッシュが売れる」というような季節ごとの変化は言及されていなかったため、真相は分からない。
ただ、日本マクドナルド広報担当は、「フィレオフィッシュ」と「冷え」「温まる」辺りを関連付けて考えているようだった。
ん?じゃあよく考えれば、「冬はフィレオフィッシュが売れる」ということがまず証明されるのではないか?
「夏よりも冬の方がフィレオフィッシュが売れる」という仮説が証明されて初めて、今回の仮説も証明される。と思う。
篠原ともえの仮説「雨宿り目的で普段マクドナルドを利用しない客が入る」
私はこの仮説を聞いて稲妻を受けるくらいの衝撃が走った。
その日、水曜日のダウンタウンのゲストとして呼ばれていた篠原ともえさんは、以下のように説を組み立てた。
「マクドナルドはやはり”ハンバーガー(肉)”の印象があるので、肉をあまり食べない人は普段立ち寄らない。そんな中、雨が降ると雨宿り目的等で普段マクドナルドを利用しない人が立ち寄る。だから、雨の日は普段とは違う客層となり、肉を食べない彼らは肉ではないフィレオフィッシュを頼む。だからフィレオフィッシュの売上が上がる。」
この鋭いコメントにスタジオも納得した様子。
なんという着想力だ。
日本マクドナルド広報担当の仮説はどこかフワフワした感じというか、どうしても専門的な目線になり過ぎていた。
プロフェッショナル故に「揚げ物」「バンズが違う」という専門的な視点で考察し、そもそもの「フィレオフィッシュは魚を使ってる」、更に逆説的に唱えるなら「肉を使ってない」という点を見落としていた。
しかし篠原ともえさんの仮説は一般人目線で、かなり納得できる理由だと思った。
もちろん要因はこの1つだけでは無いかもしれないが、今回出てきた③つの仮説全てが合わさって雨の日にフィレオフィッシュが売れるのかもしれない。
実際に雨の日にフィレオフィッシュを頼んだことがある人の意見を聞いてみたい。
水曜日のダウンタウンであった「雨の日にフィレオフィッシュが売れる理由」 – まとめ
本当はいけないことだが、私はこの動画をYoutubeで観た。
そしてそのコメント欄には、「さすが篠原、頭が良い」というコメントがたくさん投稿されていた。
こういう「ある現象に対して、一般人とは違う視点から物事を観察し、凡人が思いもしないような到達点を導き出す」ことや「逆説的に考え、つじつまが合った時に快感を感じる」タイプの資質を持つ人は、「着想に優れている」と言える。
そして、着想力が高い人を見ると人は「この人は頭が良い」と思う。
これは私の印象だが、”頭が良い人”の定義には、「単調作業でもミスをしない」「計算が早い」「説明が上手い」「効率化が凄まじい」などいろいろあると思う。
その中でも「着想力が高い」という能力が一番ダイレクトに「頭が良い」という印象に繋がると思う。
それはやはり着想力が一般的な人から見ると、着想力が高い人の発見は新鮮で、いわゆる「アハ体験」に近いものがあり、話を聞いてるだけで新しい発見・快感があるから自然と「この人は普通の人と違う」という印象付けがなされるのだろう。
これは着想力が高い我々からするととても嬉しいことだ。
私も、「この人は着想力が高いな」という人と一緒にいると、自分では気づけない発見に先をこされ悔しい反面、一緒にいてとても楽しくなる。
そしてこの「着想力」は、各専門分野に属した職業の人から話を聞く方が面白い。
いわゆる「職場あるある」のようなもので、そのオフィス内の者だけが爆笑するようなことを誰よりも早く発見する。
例えば今回の「雨宿り」という着想は、あらゆる一般人が思いついて良い内容だ。
しかし、着想に優れた人がそれぞれ専門的な仕事に就いていたなら、その専門知識を活かし新たな発見をする。
故に、着想に優れた人同士が集まっても、それぞれの知識が異なるためにお互いに違う発見を共感しあうことができる。
要約すると、「着想に優れた人同士が集まっても、それぞれの人生経験や知識の内容が異なるために到達点がバッティングしない」ということである。
新しい発見というのはやはり楽しい。
着想に優れていて良かったと本気で思う。
とにかく篠原ともえさんの着想力は本当に素晴らしい。
着想についてはこちらの記事でも紹介しているので、是非ご一読を。
あー、なんだかフィレオフィッシュを食べたくなってきた。