人気サスペンスYoutuber「変な家2 ~11の間取り図~
」をたった今読み終えました。
序盤にいろんな違和感を散りばめ、
仮説を立て、
二転三転しながらも解決に近づく展開は最高ですね。
今回も丁寧な描写のおかげで、読書が苦手な私でも読みやすく一気読み出来ました。
ただ、最後の1ページで読者に投げかける?ような終わり方をしてるようにも思えたので、その辺りを自分なりに考察してみます。
が、どちらかと言うと「皆さんの意見を聞きたい」という側面が大きいです。
ラストについての解釈を持っている方は、是非コメントで教えてください。
※当記事ではストーリーの全容は解説しませんが、ラストに関する重要なネタバレは含みます。できれば読み終えた後にご閲覧ください。
「変な家2」のラスト
最後の章は「筆者」と「ミツコ」の対談シーンで締めくくられます。
終盤で判明したことを私なりに要約すると・・・
「今夜ヤエコの義足を隠してくれ」とお願いをする。(遠回しな殺人依頼)
(このやり取りは別室のヤエコにも聞こえている)
ミツコは大好きな「ヤエコおばあちゃん」に対しての「お願い」に抵抗はあるが、
最終的に「自分を守るために…」という動機で実行する。
夜中、寝息を立てるヤエコの側にある義足を取り、
自室のクローゼットに隠しカギを掛けるが、
やはり「ヤエコおばあちゃんを守りたい」と考え直し、
義足をヤエコの元に戻す。
しかし翌朝、ヤエコは階段から転落死。
義足は着けていなかった。
ヤエコはミツコを守るために、
意図的に義足を着けずに、更に言うならわざと(?)階段から転落死した。
「私(ヤエコ)を守ってくれたミツコを守るため」
の最善の行動。
しかしヤエコの葬儀の後、ミツコはある事に気付く。
ヤエコの部屋に「あるはずの義足」が無い。
もしやと思い、引き出しの中のペンケースから鍵を取り出しクローゼットを開ける。
そこには義足があった。
つまりミツコは「義足を返した」と思っていたが、
実はそれは夢でしかなかった。
「ヤエコを守りたい」と強く願うあまり、
夢の中でそれを思い描いたに過ぎず、
実際にはやはり、保身のために犯行に及んでいたのだ。
※私なりの解釈です。状況が違う場合があるかもしれません。。。小説系良く読み違えるので…
唐突な「夢オチ」への激しい違和感
さて、本作はかなり暗い展開が続きますが、最後には「キーマン達は闇を抱えながらも家族の事を大事にしてるんだな」という展開で終息しようとします。
が、最後の1ページで「夢オチ」が登場し、
しかもそのままの意味では大きなどんでん返しも無く終わります。
別に
「ヤエコを守るために義足を戻した」
↓
「しかしヤエコはミツコを守るために自死した」
のみで終わっても良いはず。
でも雨穴さんらしく「意味深な表現」で終わる。
雨穴さんのコンテンツで「ただ夢を見ていただけ」で終わるはずが無い、
と思っているので考察します!
【考察】誰かが義足をクローゼットに隠した
正直に言います。
このネタについて私は腑に落ちる考察は見つけていませんが、
現時点のわたしなりの解釈を残しておきます。
(解明された方、是非コメント等で考察を残してください。。。)
まず「クローゼットの鍵」については、「ペンケースの中にある事は私(ミツコ)しか知らない」と明言されています。(このわざとらしさも伏線?)
しかし私は
「それを知っている人が他にも居る」
「そしてその人がクローゼットに義足を隠した」
のだと思っています。
それは誰でしょうか。
今の私が想像できるのは二人。
・早坂シオリ(お泊りに来てる友達)
まだ答えには辿り着いてないですが、誰かにとってヒントになるかもしれないので説明します。
隠したのはヤエコ説
しかし考え直しヤエコの元に戻している。
義足を持ち去る(返す)際にミツコは「ヤエコは寝息を立てていた」と言っていたが、
実はヤエコは起きていて一部始終を見ていた。
その優しさに触れ、
ヤエコは「ミツコを守ろう」と決心した。
(仮に義足を返しに来なかったとしても、愛しているミツコを守るつもりではいた?)
ただ、黒幕のシナリオ通りに転落死しても義足が自室にあったままだと「ミツコが犯行に及んでない」とバレるので、それを心配しクローゼットに自分で入れた。
これが1つ目の解釈。
ただこれは凄く無理があります。
まず、ただでさえ移動がおぼつかないヤエコが、
別室のクローゼットに義足を入れるのは困難。
しかもそれを実行するには、
ミツコと(その友達のシオリ)が起きないように静かに行う必要がある。
「出来なくは無いが難易度が高い」という違和感が、創作コンテンツにおいては不自然。
でも確か「資料4 ネズミ捕りの家」でなんか「シオリ:急に眠くなった」みたいな描写があったような・・・。
隠したのはシオリ説
正直、肝心の動機はわかりません。
ただ
・学校でミツコと居る機会も多かったので「ペンケース」を見る機会も多かった
・だからクローゼットの鍵の在り処も知っていた
という点で疑わしいというだけ・・・。
あとは「シオリ」自体があまり出てこないので、ミステリー作品的に何らかの黒幕として出てくると盛り上がる。。。という期待も含んでいます。
【変な家2】ラストについて考察(義足は誰が隠したのか?)【ネタバレ】:まとめ
以上が現時点での自分なりの考えです。。。
是非コメント欄で皆さんの考察をお聞かせください。
追記:
皆さんたくさんコメントいただきありがとうございます!
読むだけでもめっちゃ楽しいです!
考えた考察が二つあります。
一つ目は本当にミツコが義足を隠すのをやめて祖母の元に戻していたが、その一部始終を覗き見ていた人間がいた。(十中八九母親)
2階の使われていない祖母とミツコそれぞれの部屋に隣接してる大きな部屋は、母親が隠れて使用して二人の監視をしていた為に鍵の隠し場所もミツコ行動も全て把握していた。(夜中にシオリが後ろから視線を感じたのは、隣部屋の母親のもの)
そして元に戻していた義足を敢えてミツコのクローゼットに戻すことで、『保身の為に都合のよい夢を見てまで祖母を見捨てた卑怯者』とミツコに自分自身を責めるようにして徹底的に潰して家から出るよう促した。
もう一つはシオリが図らずも祖母を殺してしまったパターン。
彼女の行動には整合性が取れない箇所がある為、何か『背けたい真実から逃げるために記憶を改竄した』可能性がある。
(一番あり得るのがトイレドア前で鉢合わせして驚かせてしまい、祖母が誤って階段から転落してしまった?)
そして現在の彼女が金持ち社長になっているのは、図らずも祖母を葬ってくれた為にミツコ母からの謝礼という名の資金援助があったからかも?
たくらみペッパーガールという単語が登場しすぎてる。
出し方も何となしに含みを持たせた感じで。
にも関わらず結局ミツコはたくらみを知ってるのかそうでないのか
どっちつかずな表現で話は幕を閉じてしまった。
何が言いたいかというと
たくらみペッパーガールが最後のモヤモヤを解決するのに重要なアイテムなのだと思ってる。
本棚の内容がヤエコの物という方がしっくりくる
とか
回転棚(配置的にちょっと苦しい気もするが。「クローゼットは奥にある」らしいので)とか
突飛ながら意外といいとこついてそうな意見も出てるしね。
ミツコの部屋の配置情報が薄ぼやかされてるのには
何か意味があると思うんだよねぇ
結構シンプルに、ミツコがヤエコに頼まれた説を推します。
加えてですが、雨穴さんの作風から謎を散りばめて回収するので、今後数冊を含めて奇妙な点をいくつか残し、さらにそれらをまとめて回収する話が出てくるのではと考えています。