今日もヘタりながら記事を書いてます。
ぱっかんです。(眠い)
さて、僕は何度か転職を経験し、いくつかのweb会社でブログ運営を担当してきました。
そもそもwebの入り口が「SEO会社」だった為、ライティングには自信があります。
そして色々やって、今はこうして「やる気を出した子一等賞」という個人ブログでそこそこ活躍できてるのですが、常々「企業ブログって弱いな」と思います。実際に運営してた頃もそう思ってました
もちろん例外はあります。
例えば「LIGブログ」くらいのメガサイトになると余裕で負けます。
しかし大抵の場合「企業ブログより個人ブログの方が強い」事の方が多いので、その理由をまとめます。
たぶん企業のweb担(ウェブタン)の方にも参考になるエントリーだと思います。
個人ブログの方が強い理由①個人は制作ノルマに追われてない

世の中には、会社の社長が急に「ブログを書けばGoogle検索結果からお客さんが来るらしいから、1人1日1記事なんか書いてね」と言いだしたんだろうな。というやる気の無いブログが大量にあります。
しかしこれはさすがに論外なので、もっと意欲的にブログを書いてる企業にフォーカスして話します。
どれだけ真面目に記事を書いても、その人が企業に属している以上、「2時間以内に終わらせなきゃいけない」というようなノルマが発生します。
もしかしたらそれは「週に3記事書かなきゃ」というノルマかもしれません。
僕ら個人は「アクセス上げたいから記事を書こう」というスタンスで書きます。
もしくは「書きたくなったから書こう」という感じです。
制作ノルマに終われてない分、個人の方が丁寧で読んでて心地良い記事が生まれやすくなります。
個人ブログの方が強い理由②企業は「作業内容」を目に見えるようにしなきゃいけない

社員は上司に「昨日は10記事書きました」のように「数」を報告しないといけません。
これはもはや組織活動そのものの問題点かもしれませんが、僕のようにセコイ人間は、10記事中3記事を本命とし、残りの7記事はきっと惰性で素早く終わらせます。
有能な編集者がトップに居る場合は見抜かれますが、企業の上層部に「ブログが得意な人」が少ない現状、「どれだけの作業をしたか」だけしか見られない場合も多いです。
そんな形式で運営されてるブログに、個人ブログが負けるはずがありません。
個人ブログの方が強い理由③企業は「書きたくないこと」も書かされる

当然ですが、企業ブログは自社商品と絡めた記事を書く必要があります。
企業ブログの場合はさらにSEOを重視するので、特定の検索ワードでの記事を欲しがります。
個人ブログもそこは同じですが、「どうしても書きたくないわコレ。」と感じたら、個人ブログなら書く必要はありません。
「やる気の無い状態で記事を書く」→「つまらない記事なのでアクセスアップに繋がらない」→「時間の無駄」というフローが出来上がるので、無理に書く必要はありません。
でもこれは個人でも企業でも同じ。
「やる気の無い記事」を書いても上がりません。
しかし上司に「やる気がないのでこの記事は書けません」と報告できますか?
僕は無理です。
「やらされてる」という足かせが、企業ブログを苦しめています。
個人ブログの方が強い理由④個人はある程度恥ずかしいことでも書ける

企業ブログは、執筆後、執筆者以外で誰かがチェックするはずです。
その人は「読者」ではなく、「レビュアー」というまた別の立ち位置である為、そういう人に見られるという意識のせいで、あまり責めた事が書けなくなります。
また「企業ブランド」という制限のせいで炎上しそうな事も書けません。
というわけで、企業ブログはとにかく守りに入ったような記事しか書けず、個人ブログよりインパクトに欠ける場合が多い。
個人ブログの方が強い理由⑤個人は外注ライターを使わない分、記事が生き生きしてる

企業ブログの強みは「企業」であること。
つまり金銭的には個人より余裕があるので、それを駆使し「外注ライター」を利用できます。
僕は以前クラウドワークスで外注ライターを募ったことがありますが、ほとんどの記事が「当たり障りのないもの」ばかりです。
ここに関しては情報提供者である自分側にも問題がありますが、その分野についてプロフェッショナルではない人に記事を任せても、中程度のものしか出来上がりません。
そしてそういう「書かされた感満載の記事」は魅力的だと言えるでしょうか。
個人ブログの方が強い理由⑥個人はseoワードに捉われず、自由に書ける

企業ブログは「〇〇というワードで上がれば強い。だからこのテーマで執筆する」など、上司を納得させるための根拠が必要となります。
だから常に成果に繋がる(と示せる)記事しか書けません。
しかし個人ブログなら「誰かをターゲットにしてる訳じゃないけど、面白い事を思いついたから書こう」という感じで思う存分執筆できます。
実際にブログをやってる人なら知っているかもしれませんが、そういう意味不明な記事でも意外と上がります。
もし意味不明な記事を書くにしても、ツーブロックでめっちゃ調子良さそうなIT系社長であれば「それ面白そうじゃん!!You書いちゃいなよ!」と推してくれるかもしれませんが、大抵の場合「前原君、そういうのちょっとアレだから辞めようか。」と言われます。
個人ブログの方が強い理由⑦個人は様々なルールから解放されてる

例えば外注ライターに依頼する際、「文字数は2500~3000字以内」というような制限を設けます。
そして外注ライターが超有能で素晴らしい記事を書いたとしても、それが2450字であれば納品できません。
無理やり何かを足して2500文字を超えさせないといけないのです。
もちろん依頼主との関係が良好なら、「すいませ~ん、これ2450文字なんですけど、これが完璧な状態なんです。これで納品してもいいっすかね?」という感じで伝えられるでしょう。
しかしそうじゃないなら、「依頼主のルール通りに作る」という縛りが存在する為、せっかくの洗練された記事を更に添削して、指定の文字数に収める必要があります。
もちろん依頼主は「別に2450文字でもそれが完璧な状態なら良いけどね」と考えてるかもしれません。
ですがライター側は早く納品したいので、相手の指定ルールを優先し、妥協した記事を納品するでしょう。
この流れは明らかにクオリティダウンに繋がってます。
また、「企業ブログは引用画像を無闇に使えない」という制限もあります。
もちろん個人ブログでも無闇に使えませんが、企業ブログの場合はその企業のイメージ、制約によって画像素材が制限されたりします。
かと言ってバンバン有料素材を購入できるわけでも無いので、視覚上のインパクトに欠けてしまいます。
個人ブログの方が強い理由⑧個人ならブログについて知り尽くしてるので、別記事への参照を張って循環を促せる

「ブログ全体の把握」は、間違いなく執筆者が一番出来ていると思います。
執筆から管理まで全て一人で行っている個人ブログの場合、「このセクションの内容は1年前に書いたあの記事と通じてる。よし、1年前の記事のリンクを貼っておこう」というように縦横無尽に内部リンクを貼れます。
しかし企業ブログの場合は担当者が変わることがあるので、最適でユニークな内部リンク循環を発生させられません。
記事を細かくカテゴリ・タグ管理しておけば出来ない話ではありませんが、それでも個人のそれとは勝負にならないでしょう。
個人ブログの方が強い理由⑨企業はリリースまでの腰が重い

↓
上司に見せなきゃ。
↓
一旦Wordにまとめて・・・
添付してメールで送って・・・
↓
はい。分かりました。
修正します。
↓
また送って・・・
↓
では、明日の昼に公開します
外注ライターを使うならもっと時間がかかります。
後で説明しますが、この一連のフローは強みになる場合もあります。
しかし「記事の鮮度」は、リリースまでに時間が空けば空くほど落ちてしまいます。
仮にニュース性の低い記事でも「思いついたらすぐ書く」というスタンスの方がモチベーション維持に繋がる為、心地良い文章になりやすかったりします。
個人ブログと違い、リリースまでに時間がかかるのも企業ブログのデメリットです。
逆に企業ブログはここが有利
と、「企業ブログが弱い理由」が結構思いついてしまいましたが、逆に企業ブログが有利な点もあります。
企業ブログの有利な点①お金を使って瞬時にアクセスを増やせる
「外注ライター」のデメリットばかり紹介してきましたが、企業という特性(お金を持っている)を使えば、外注ライターやアルバイトにブログ記事書かせ、瞬時に充実度を高めることができます。
また、広告を掲載すれば流入もドサっと増えるでしょう。
メディア立ち上げ時の「初動」はとにかくやる気が出ない為、その辺りの苦労をお金で解決できる点は、企業ブログの強みと言えるでしょう。
企業ブログの有利な点②リリース前に複数人でチェックしてもらえる
さきほど「企業ブログはリリースまでに複数人がチェックする為、腰が重くなる」と言いましたが、それは良い点でもあります。
1人で作業を完結するとどうしてもミスが発生します。
企業ブログの場合「複数人でチェックする」という工程のせいで確かにリリースに時間がかかりますが、おかげでノーミスでリリースできます。
「多少の誤字脱字はむしろ人間らしく見える」という意見もアフィリエイト界隈ではあるようですが、ブランドイメージも大事にしなきゃいけない企業ブログでは、最初からUIが完璧な状態でリリースできるのは一つの強みだと言えるでしょう。
企業ブログの有利な点③企業でも「書かせられてる」ではなく、本気で書いてる人の記事は強い
web制作者であれば、HTML、CSS、JS系の記事を良く読むと思います。
そしてそれらの記事を書いてるのは大抵「フリーランス」か「web制作者」です。
たまに「この人の記事凄く分かりやすいな。フリーランサーが暇つぶしに書いてるのかな」と思ったら、記事の最後に「なんでもお問い合わせください。株式会社〇〇」と書いてあったりして驚きます。
本人が本当に書きたくて書いてるような記事であれば、個人・企業関係なく間違いなく強い。
しかもその人が「企業の人」である以上、一日8時間以上その分野に時間を費やすプロフェッショナルなので、「超得意分野」というアドバンテージも付きます。
web系記事に限らず、「教えるのが上手いプロフェッショナル」が書いたであろう記事は読んでいて楽しくなります。
個人ブログの方が企業ブログよりも強い理由:まとめ
ザックリまとめると
「個人ブログでは好きなことを自由に無制限で書けるから、制限だらけの企業ブログよりも読んでいて楽しい。」
ということになります。
でも企業ブログは「B to B」が前提の場合もあるので、そもそも個人ブログと比較すること自体がナンセンスなのかもしれません。
ですがもし企業と個人で市場が競合する場合、企業が「とりあえず作っといて」というスタンスで作ったブログと、アフィリエイターが莫大な時間をかけて作った「ランキングブログ」などであれば、恐らくアフィリエイターの方が勝つでしょう。