中学生の頃、zebraheadとoffspringの影響で「ポップパンク」にドハマりしました。
今はそこまで大好物ではありませんが、それでも「けだるい雰囲気のポップパンク」はヨダレが出そうなくらい好き。
しかし「けだるいポップパンク専門のバンド」は中々いません。
パワーポップ系のバンドが、1つのアルバムの中に1曲紛れ込ませる程度です。
というわけで今回、それを大好物としている僕が、「けだるいポップパンクだけ」を紹介しようではありませんか。
邦楽・洋楽問わず紹介します。
wikiでは“ポップ・パンク(Pop punk,Punk pop)は、オリジナルパンク・ロックに比べてメロディアスで聴き易いパンク・ロックと定義付けされる。
”とありますが、当記事では、「ディストーション(歪み系エフェクター)きつめのギターで、シンプルなパワーコードをガンガンかき鳴らす系の曲」を「ポップパンク」として扱います。
関連記事:
[【エモい!】おすすめサントラを23曲も紹介 | ぱっかんシネマ] ※関連記事は最後にまとめて紹介しますけだるいポップパンク①blink-182の「Stay Together For The Kids」
「spotify」という無料音楽サービスでたまたま流れてきて知った曲。
Blink-182は有名なポップパンクバンドですが、この曲以外全く好きになれませんでした。
「Stay Together For The Kids」の切ないような、儚いような雰囲気、そして歌い方。
シンプルでエモくて美しい、僕の完成にガッツリハマってる良曲です。
サビ以外は落ち着いたテンションが続きますが、サビだけ、違和感を爆発させながらディストーションギターが鳴り響く。
定番ですが、こういう展開が大好き。
けだるいポップパンク②Hit the Lightsの「On and On」
この曲はもうアレです。
ここで紹介するのは「卑怯」です。分かってます。
「Hit the Lights」は、絵に描いたようなポップパンクバンドです。
パワーポップに興味無い人が聞いたら、「こんなバンド、吐いて捨てる程いるだろ」と言われるようなバンドです。否定はしません。
そして「On and On」という曲も、在り来たりなパワーポップバンドが常に2~3曲はストックしてるようなシリアス強めの曲です。
しかしなんでしょうか、この曲の美しさは。
シンプルながら美しいギターリフ。
コードワークも非常にシンプル。
「シンプルながら美しい」という、名曲の条件をしっかり果たしています。
けだるいポップパンク③New Found Gloryの「Head On Collision」
有名なポップパンクバンド「NFG」からのエントリー。
「NFG」もシンプルでアリキタリな雰囲気の曲を量産してますが、割と1曲1曲にしっかりとしたコンセプトを持っており、熱意を持って曲作りをしている事がうかがえます。
そんな彼らの「Head On Collision」という曲は、後半のブレイクダウンから光ります。
2:02からのリフの美しさ、そしてそれを取り囲むけだるい雰囲気。
最高です。
正直、前半はあまり耳に残らない冗長な雰囲気が感じられますが、後半のカッコ良さのおかげでそれらが一気に許せます。
このリフを聞く度にウットリできる。
けだるいポップパンク④Say Anythingの「The Word You Wield」
「Say Anything」は明らかにポップパンクバンドじゃないし、今紹介してる「The Word You Wield」も、確実にポップパンク要素がありません。
でも「Say Anything」というマイナーバンドを紹介する隙が中々無いので、無理やりねじ込みます。
まず、「Say Anything」というバンドは、割とダークな雰囲気を持っています。
しかしその中に垣間見える「優しい雰囲気」が絶妙で、それをいつもエモ度80%くらいで表現してきます。
「The Word You Wield」は特にダークな雰囲気が強いです。
ズシズシと来るこの何とも言えないテンポ(主に速度)も絶妙。
聞き終わるといつも「やるせない感じ」が体を包みます。
それはまるで、あまりに美しい物を見た後、ついため息が出てしまう現象と似ています。
けだるいポップパンク⑤The Smashing Pumpkins「Today」
世界的に有名なオルタナバンド「The Smashing Pumpkins」の一曲。
今でこそ定番な「リフの後にメジャースケールのコードを入れて盛り上げる」という展開のルーツでは無いでしょうか。
もっと深く掘り下げたことが無いので知りませんが。
「Today」のリフは本当にシンプルで美しい。
そして曲全体から、言いようのない「退屈さ」が感じられます。
この盛り上がらない雰囲気と、しゃがれ声のボーカルは罪です。
けだるいポップパンク⑥Son of Dorkの「boyband」
「なんだこの在り来たりなポップパンクは?!」
という声がそこかしこから聞こえてきそうですが、正直言って、「boyband」が収録されている「Welcome To Loserville」というアルバムは、ほとんどがそういう在り来たりな曲です・・・(たぶん)
何故なら、ほぼ全曲が「アガリきっている」から。
しかし「boyband」だけはどこかアガリきれない雰囲気があり、そこがツボ。
けだるいポップパンク⑦Steriogramの「White Trash」
僕は「White Trash」を聞いて当記事を思いつきました。
つまり当記事に100%フィットする曲。
ギターの絶妙に汚いFatな音。
全身の力が抜けるような脱力的なコード進行。
やる気が無さそうなラップ。
メインボーカルは、サビでコーラスを少し入れるくらいしか歌いません。
Steriogramの曲の中で一番好き。
ちなみに「White Trash」は「Schmack!!」というアルバムに収録されていますが、同アルバム内に、クラブミュージック風にリミックスされた「White Trash」も収録されています。
しかし残念ながらそちらは「けだるい雰囲気」がかき消されています。
けだるいポップパンク⑧Sum 41の「Fatlip」
まぁそうですよね。
「Fatlip」は外せません。
けだるい雰囲気のポップパンク、と言えばこの曲です。
美し過ぎるイントロのリフも魅力的ですが、その後にガツンと入ってくるコードギターのやる気の無さ!
そして各ボーカルの声質も素晴らしい。
声質はもう天性の才能ですね。
彼らはFatLipを演奏する為だけにこの声質を与えられたのかもしれません。
マジでこの雰囲気を作り出せるのはSUM41しかいないでしょう。
けだるいポップパンク⑨Better Luck Next Timeの「One More Time」
Better Luck Next Timeは、アルバム「A Lifetime Of Learning」に収録されている曲しか聴いたことがありません。
他のアルバム曲もYoutubeで聴いたことはありますが、どれも「A Lifetime Of Learning」のような強烈なパンチが感じられませんでした。個人的に。
さて、非常に美しい美メロのリフから始まり、その後は良くあるポップパンク的な感じで刻み始めますが、どことなくやる気の無い雰囲気を醸し出しています。
ボーカルのけだるい歌い方も良いですね。
けだるいポップパンク⑩ELLEGARDENの「Wannabies」
音質の美しさに定評があるパンクバンド「ELLEGARDEN」の一曲。
全ての曲がエモ度高めの「BRING YOUR BOARD」というアルバムに収録されています。
とにかくこの曲は、イントロのリフからケダルさが感じられます。
歪み抑えめのリフの後、ポップパンク定番のコードギターが入ってきます。
そしてそれに伴いもちろんドラムも入ってきますが、アップテンポではなくミドルテンポなのが良い。
もちろんサビで大きく盛り上がりますが、それでもどこか「アガり切れない感じ」があります。
けだるいポップパンク⑪The ROOTLESSの「One day」
アニメ版ワンピース「エース編」のOP曲。
ここまで来るともはや「ポップパンク」ではなく「ちょっとエモイシリアスな曲」ですが、「パワーコードでかき鳴らしてる」という点でポップパンクとして取り扱うことにしました。
「One day」は、「【コード進行】3-4-5-6進行(3456パターンの魔力)なぜ泣ける?」という記事でも取り扱っていますが、サビの盛り上がり方が素晴らしい。
何か形容しがたい感情が込み上げてくるエモさがあります。
けだるいポップパンク⑫Guitar Vaderの「りんごメロディ」
「Guitar Vader(ギターベイダー)」という日本のインディーズバンドの曲です。
「りんごメロディ」は「Wild At Honey」というアルバムに収録されています。
Guitar Vaderはオルタナ系バンドで、そもそも「ポップパンク」な雰囲気な曲が少ないし、「りんごメロディー」も決してパンクっぽい曲ではありませんが、サビでディストーションギターがガッツリ入ってくる感じや、大サビの盛り上がりが素晴らしいので、今回エントリーさせました。
ポップでエネルギッシュだけど、それとミスマッチな脱力的な歌い方(しかもロリボイス)。
2:45からの大サビがとにかくエグイいので、できればフルで聴いてみてください。
ちなみに「Guitar Vader」のアルバムはどれもBook offで高値で売れました。(売ったんかい)
相当レアなようです。
関連記事:
けだるいポップパンク⑬RIZEの「Live or Die」
超有名な日本のロックバンド「RIZE」の曲。
他の曲はそうでもないですが、「Live or Die」だけポップパンクな雰囲気が強いです。(それもサビだけ)
しかしこちらもどこかアガりきれない絶妙な雰囲気を醸し出しています。
「普段テクニカルな演奏をしてるベテランバンド」だと知っているので、それもあってこのシンプルさが逆に心地良く感じられるのかもしれません。
けだるいポップパンク⑭Radwimpsの「ます。」
Radwimpsは時折エモい曲をぶっ込んできますが、「ます。」が収録されている「RADWIMPS4」というアルバムは、全曲通してエモ度高め。
そんな「RADWIMPS4」の中でも「ます。」は非常にシンプル。
まるで洋次郎さんが「ちょっと適当に短い曲を作るか」と嫌々作ったようなシンプルさ。
RADWIMPS特有の「逆再生系の神秘的な音」や「ギターの重ね録り」が行われておらず、CD音源でもギターの音がちゃんと2本しか聞こえません。(たぶん)
しかしこういう、「普段あまりパンクな雰囲気を持たないロックバンド」が、「シンプルなポップパンク曲」に手を出すと、かなり素晴らしい物を作り上げてきます。
全てがシンプルなのに、深い味わいがある。
テンポも、アップテンポな曲で良くある「ドドタンッ!ドドタンッ!」の繰り返しではなく、
「ドッドドタッドッド。ドタド。」という感じ。
凄く分かりにくいことを言ってるのは百も承知ですが、とにかくこの「アガりきらない感じ」が分かると「ます。」は何度聞いても飽きない名曲に変わります。
うだつの上がらない「けだるいポップパンク」曲14選:まとめ
というわけで、「けだるい雰囲気のポップパンク」を、時折定義を捻じ曲げながら紹介してみました。
僕は普段こういう曲しか聞いてないので、「全ての曲を好きになれるアーティスト」があまりいません。
「けだるい雰囲気のポップパンク」は、やはりパンクバンドが1~2曲程度持ってるだけなので、そこまで知りません。
誰か、オススメの曲をご存じの方はどうか教えてください。
記事中に登場したリンク:
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