ついに「8年住んだワンルーム」から「新しい部屋」に引っ越しました。
自分のステップアップによる引っ越しなので気持ちは前向きなはずですが、とにかく「部屋との別れ」が悲しかった為、その思いをここに残しておきます。
同じような理由で寂しさを感じている方は、もしかしたら当記事を読むことで心が軽くなるかもしれません。
もしそうじゃなくても、「同じように感じてる人がここに居る」という事だけでも伝えたい。
部屋との別れがとにかく悲しい
引っ越す時に「部屋」に対して凄く悲しくなるという似たような記事を前に書いていますが、当時は「いつか引っ越すとして、その時は泣くだろうなぁ」という「未来予想」的な感じで考えていました。
でもいよいよその時が来ました。
ついさっき鍵を管理会社に返してきたばかり。
そして僕は、当時から恐れていた通り、正に今部屋との別れを悲しんでいます。
これはいわゆる「引っ越しブルー」とは違います。
いや「引っ越しブルー」の一種なんでしょうが、今のところ誰かとの別れを経験してる訳でもなく、近場への引っ越しなので、生活は特に何も変わってません。(“新しい環境に慣れなくて悲しい”とかは一切無い)
ブルーな気持ちになるのはあくまで「部屋に二度と戻れない」という事実だけ。
23~30歳まで住んだこのワンルームがとても愛おしく思えます。
特に悲しかった“最後の一ヶ月”
「引き渡すまでの一ヶ月」が一番大変だと思います。
引っ越しの準備やら手続きやら。
それに加えてこの「寂しさ」。
部屋の事を思うといつでもウルウル来てしまうくらい切ない。
そして色々片付いて一段落した後、ゆっくり部屋を眺める・・・。
パソコンでゲームしたり、ベッドで寝たりとか。
狭かったけど便利なキッチン。
引っ越し当初だけちょっと自炊して、後はほぼ使ってない。
狭かったけどちょうど良かった浴室。
なんとなく服を着たままバスタブに座って、そこからの景色を眺める。
その他部屋のあまり気にしてなかったところをしっかり目に焼き付ける。
なんか、「観測してないところ」をゼロにする勢いで、とにかくあらゆるところを見届けました。
引っ越す直前まで上記の行為を何度もやってきたんですが、その直後はいつもウルウルと涙が溢れていました。
物言わぬ「オブジェクト」とのお別れだからこそ悲しい
今回の引っ越しに伴って、8年間使い続けてきた家電たちも捨てました。
その家電たちは僕に文句の一つも言わず、一度も壊れる事なく使命を全うしたのに、です。
「ずっと僕に尽くしてきたのに、こいつは僕の意向だけで破棄されてしまうのか・・・」と胸が苦しみ、ここでもまた泣きました。
家具にせよおもちゃにせよ部屋にせよ、彼らは何も言いません。
常に持ち主の都合に付き合わされます。
出来ることなら彼らの声を聞きたい。
彼らに宿っている「精霊」と会話がしたい。
精霊を通じて、この部屋やモノが僕をどう思っているのか聞きたい。
でもそれは叶いません。
彼らは何も言わず、僕の言葉に一切返答してくれない。
だからこそ悲しいというか、虚しいというか・・・。
こんな感情に苦しんでる人も多いでしょう。
もしかしたら、ここで「もっと大事に扱ってあげれば良かった」という罪悪感が芽生えるかもしれません。
でも、彼らは彼らで使命を全うしたのです。
「僕」という「使命を全うする対象」があって、その対象は満足したのだから、彼らはここで捨てられても不満は無いはずです。
だからここで言うべきセリフはやっぱり「ありがとう」ですね。
写真や動画を撮っておこう
こういう「二度と戻れない場所」の景色などは、ちゃんと後で見れるようにしておいた方が良いですね。
例えば僕の場合、いつか必ず夢でこの部屋に戻ってきます。
そして目を覚ますと、「そういえばあの部屋のキッチンってどんな感じだったっけ」と気になって仕方なくなります。
この時にもしそれを確認出来なかったとしたら・・・
胸がより苦しくなるのは僕だけでは無いでしょう。
だからいつでも確認できるように、部屋をしっかりと隅々まで撮影しておきました。
動画も何回も撮りました。
こういうデータは動画の方がオススメです。
写真だと意外と撮影漏れがありますが、動画の場合は隅々まで漏れなく撮影出来る。
それに、少し気恥ずかしいですが、「ここでよく歯磨きしました」とか「○年間も住んだのかぁ」などとコメントを話しておくとより良質な記録となります。
こうやって動画をたくさん残しておいたおかげで、僕はいつでもこの部屋に戻れます。
もちろんそんなずっと引っ張り続けるわけでは無いのですが、何年かに一度訪れる「気になる瞬間」に、ちゃんと戻ってこれるように整えておくことで、心に多少のゆとりが出来ます。
撮影は、部屋とのお別れが悲しい人には本当にオススメです。
感情をちゃんとアウトプットする
「一人暮らしの部屋」とは、特に誰かとの思い出話やエピソードがある場所では無いので、「皆で○○したなぁ」みたいな思い出は意外と無かったりします。
それでも部屋との別れが悲しいのは、ここが「自分しか知らない出来事が詰まった部屋」であり、「自分がここから立ち去ったらそれらが失われる気がする」からかもしれません。
このように「観測者が自分しか居ない」というのは、後で思い出した時に心苦しくなる要因の一つです。
だからこそ写真やメモなどで当時を記録しておく。
人に見せるわけでは無いにせよ、こうやってアウトプットしておくことで「自分の頭の中にしか無いもの」から「第三者でも確認できるもの」になり、幾分か心が楽になる、そんな気がします。
一人暮らしからの引っ越し。部屋との別れが悲しくて大泣きした:まとめ
・引っ越し時、「環境の変化」とかよりも「部屋との別れ」が何より悲しい
・でも悲しいということは、それだけ「この部屋に住めて幸せだった」ということ
・彼らは「観測者(我々)」を満足させるという使命を終えたのだから、不満を抱いているわけが無い
・写真や動画で”今”を記録しておくと、いつでもここに帰ってこれる