「子供の頃に戻りたい」
「学生の頃が一番楽しかったなぁ」
あなたの周りに、そんなことを口走る友人はいませんか?
僕の周りには居ます。
結構います。
そしてこの手のセリフを聞くたびに「彼らは現状に満足してないんだなぁ」と思います。
・「子供時代」「学生時代」に戻りたいという人たちは、当時の幸せをアップデート出来ていない
・それはそれで幸せなことだが、「当時の幸せ」を心のよりどころにし続ける人たちと温度差を感じるなら、あなたは思い切ってそこから離れるべきかもしれない
僕は幸せな子供でした
まず、僕は普通に幸せな子供時代を過ごせました。
自衛隊の父親にそこそこ厳しく育てられたり、歳の離れた兄に強烈な暴力を受けたりなどもありましたが、特に貧しい思いもせず、欲しい物もそこそこ買ってもらいながら成長しました。
何より、当然かもしれませんが、 ちゃんとした義務教育を受けさせてもらえた事にも心から感謝です。
というわけで、幼少期~成長期については間違いなく幸せでした。
ありがとう。
ただ、いかに当時が幸せだろうと、僕は絶対に子供時代に戻りたくない。
「子供時代」に戻りたくない理由は「理不尽」だから
僕の子供時代は間違いなく幸せでした。
ラッキー(享年7歳の柴犬)も居たし。
しかし、「当時に戻りたい」なんてこれっぽっちも思いません。
その理由はただ一つ、「理不尽だから」。
子供時代なんて誰しもが理不尽の渦中だったと思います。
「大人になったらたくさんの理不尽が待ち受けてー…」的な話も耳にしますが、たぶん理不尽との出会いは子供の方が多い。
例えば、
・嫌いなものを食べさせられる
・合唱コンクールとかは強制参加
・というか基本的な行事は全て強制参加
・ヒステリック教師の存在
・兄弟差による理不尽な内訳
などなど。
子供はアホで非力なので、こういう理不尽に対して疑問を持つことは許されません。
「なんで合唱コンクールに参加しないといけないんですか?」と聞いた生徒が何人いますか?
たぶんふざけて聞く生徒以外居ないでしょう。
でも、今の僕の人格のまま当時に戻ったのなら聞きます。
「なんで合唱コンクールをするんですか?」
そしたら僕は引っぱたかれ、トラウマを一つ増やすことだと思います。
でも、教師としてはそれが正解。
大量のアホ(子供)を制御するにはたぶんそれしかありません。
いくらか強制的にコントロールしないと、学校として機能しなくなる。
その結果、理不尽が生まれる。
理不尽は、大人になった今思い返すから理不尽と感じるだけ
当時は「これが理不尽かー」なんて考えもしなかった。
ひたすら「自分が間違っている」と決め込み、いや、そう決め込む隙も無いくらい思考停止して、ただただ大人に従っていました。
たまに、幼少期を思い出し「あの時のあの指導はおかしかったよな?」と気付く時があります。
続けて、「あの時にもし“〇〇”って言い返してたら、指導者たちはどう反応してたろうか?」みたいに考えて、「今の自分」で「当時の教師」と対戦する。
でも、何度も言うように当時の僕たちはアホ(子供)です。
当時の状態なら反論は浮かびません。
という事は、その時点では「指導者が常に正義」です。
彼らは間違いを犯すし、そのせいで時に理不尽を感じますが、基本的には彼らに従っていたら、そこそこ真面目な人間に育ちます。
それを大人になった今、「あの時にあー言っていれば」とゆっくりじっくり考えれば、「なろう系小説」みたいな感じで、反論はいくらでも生み出せます。
だから必然的に理不尽を感じます。
つまりどんなに幼少期が幸せでも、今の自分が当時以上に賢くなっているのであれば、まず間違いなく理不尽を感じる。
よって、これっぽっちも「子供時代」に戻りたくない
当時より成長し明らかに知恵を付けている今、子供時代の事を思い出し「あれは理不尽な事だったよなー」と感じるのは当然のこと。
大人だってたくさん間違えるし、相手が子供ならば「100%正解だけを教える」なんてことはまず出来ない。
大人になった今、それが良く分かる。
そこを踏まえると、なぜあんな理不尽だらけだった子供時代に戻りたいのか、訳が分からない。
もう一度言いますが、子供時代は確かに幸せでした。
まだラッキー(柴犬)も居たし、先祖の健康状態も良く、今とは違う形で平和でした。
しかし今、大人になり、完全に理不尽から解き放たれ、自分のしたいように自由に生きています。
勉強や仕事についても「自分がしたいことだけ」をやれるし、異性関係においても、子供時代には妄想しか出来なかったムフフな※自主規制…ヤリまくっています。
これは「子供時代の幸せ」を遥かに上回る。
であれば「子供時代に戻りたい」なんて思える訳がない。
というのが僕の哲学です。
昔話ばっかり繰り広げる人は、今を楽しめていない
ハライチのボケ担当「岩井」さんは、ある記事のコラムにて「同窓会に参加する人」について以下のように語っています。
たぶん若い時期から同窓会に頻繁に参加する人は、まず、「学生時代の楽しさのピークを更新できていない人たち」なんだと思います。学生の頃の思い出にずっと縛られているんじゃないかな。「今が本当に楽しい人」は、同窓会に頻繁に顔を出し、何度も何度も同じ思い出話なんてする必要もないし暇もないでしょう。
全くその通りで、学生時代の友達と会ったところでちょっと楽しい話をして終わりです。
でも個人的には、「昔の事を振り返るのが楽しい」と思ってる人らの集まりなのがイヤ。
振り返って「懐かしいねぇ」と語り合うのは本当にたまにで良い。
基本的には「今」が楽しいし、「今何をすべきか」の方が重要なので、振り返りはエッセンス程度に留めたい。
それでも何度も何度も昔の仲間とつるみたがる彼らは、基本的には今に満足してないんだろうなと思ってます。
岩井さんの言うように、学生時代の楽しさのピークを更新出来ていない人たち。
とは言え大人になれば「親の死」や「離婚」、「事故で他人の人生をめちゃくちゃにしてしまった」など、取り返しの付かない経験をしてしまう事もあるでしょう。
だから同窓会を楽しむすべての人を「現状に満足してない連中」としてまとめたくはありません。
ただ、自分がそのスペースに入り込むにはまだちょっと早いかな。
「子供時代」に戻りたくないたった1つの理由:まとめ
・「子供時代」「学生時代」に戻りたいという人たちは、当時の幸せをアップデート出来ていない
・それはそれで幸せなことだが、「当時の幸せ」を心のよりどころにし続ける人たちと温度差を感じるなら、あなたは思い切ってそこから離れるべきかもしれない